長崎原爆、9日に77年 市長、核使用に危機感

原爆落下中心地碑へ献花に訪れ、祈りをささげる女性=8日午後、長崎市の爆心地公園

 長崎は9日、米軍による原爆投下から77年を迎える。爆心地に近い長崎市松山町の平和公園で「平和祈念式典」が営まれ、原爆がさく裂した午前11時2分に黙とう。田上富久市長は平和宣言で、ロシアのウクライナ侵攻により核兵器が使われる危機が迫っていることが示されたとして強い懸念を示し、核廃絶を訴える。市内では8日、惨劇を伝える取り組みや、犠牲者を悼む集いが各所で開かれた。

 長崎市によると、式典には過去最も多い83カ国・地域の代表が出席する見込み。これまでの最多は被爆70年だった2015年の75カ国。市の担当課は「ロシアの侵攻で、平和への思いが強まったのでは」と話す。


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