熱海土石流から1年、復興見えず なお仮住まい190人超

静岡県熱海市の大規模土石流の起点付近(手前)。上は熱海市の市街地=2日午前10時58分(共同通信社ヘリから)

 災害関連死1人を含む27人が亡くなった静岡県熱海市の大規模土石流は3日で発生から1年となる。女性1人の行方はなお不明で、住民らの悲しみは癒えない。今も現場の立ち入りは制限され、190人超が公営住宅などで暮らしている。起点での盛り土造成を巡っては責任追及の動きもあるが、土地の所有者に対する住民訴訟は長期化が懸念される。復興の姿も見えない中、3日には市主催の追悼式が開かれる。

 熱海市の伊豆山地区は2日、1年前とは打って変わって晴天に。今も行方が分からない太田和子さんの長男朋晃さん(56)は1日に公表した手記に「いまだに気持ちの整理ができていない」と記した。


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