株主の意向、経営体制に影響 総会前に役員選任案撤回も

 3月期決算企業の大半の定時株主総会が29日までに終了した。開催直前に取締役再任議案を撤回するなど異例の展開をたどる企業もあり、企業統治を巡り株主側の意向が経営体制に影響を与える構図が鮮明になった。商社や電力会社、銀行に気候変動問題への対策強化などを求めた環境団体の株主提案も、昨年に続き高い関心を集めた。

 大王製紙は29日、同日の総会で諮る予定だった佐光正義会長の取締役再任議案の撤回を発表。「株主の十分な信任を得られていない」として、佐光氏が再任辞退を申し入れたと説明する。


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