広島の船員軍属を刻銘に追加へ 沖縄「平和の礎」に漏れ

沖縄戦犠牲者の名が刻まれた「平和の礎」=沖縄県糸満市の平和祈念公園

 広島県が昨年12月、太平洋戦争末期の沖縄戦で亡くなった人の名を刻む「平和の礎」(沖縄県糸満市)に、広島出身の船員軍属39人を追加するよう沖縄県に申請したことが22日、広島県などへの取材で分かった。戦没者の遺骨収集ボランティア南埜安男さん(57)=那覇市=らの調査で刻銘漏れが判明した。他県でも軍属の刻銘漏れがあるとみられ、南埜さんは「全国で調査を尽くして」と訴えている。

 戦争中、多くの民間船が軍に徴用され、米軍などの攻撃で沈没した。日本殉職船員顕彰会(東京)によると、終戦までの約15年間で軍属とされた船員6万人以上が死亡した。


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