日銀総裁「賃上げは極めて重要」 脱デフレに向け、政策変更を否定

金融政策決定会合を終え、記者会見する日銀の黒田総裁=18日午後、日銀本店

 日銀は18日、金融政策決定会合後に公表した「経済・物価情勢の展望」で、2022年度の消費者物価の前年度比上昇率が1・1%になるとの見通しを示し、昨年10月時点の予想から引き上げた。黒田東彦総裁は会合後の記者会見で、デフレ脱却に向けて「賃金上昇は極めて重要」として、賃上げと景気回復の好循環の実現に期待を示した。資源価格などを主因とする物価高は「一時的にとどまり、持続的になり得ない」とした。

 黒田氏は23年度でも消費者物価の上昇率の見通しが前年度比1・1%にとどまることを踏まえ「利上げや、緩和的な金融政策を変更することは全く考えていない」と強調した。


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