列車内の防犯カメラ義務化へ 国交省、京王線事件受け

JR東日本の山手線車両に設置されている防犯カメラ(上)。その下は非常用ドアコック=11月、東京都品川区

 京王線特急の乗客刺傷事件を受け、国土交通省は3日、新造する列車への防犯カメラ設置を義務付ける制度改正や手荷物検査の円滑化などを柱とする対策をまとめ、発表した。JRや大手私鉄各社などと意見交換し、対策を協議していた。

 斉藤鉄夫国交相は同日の閣議後記者会見で、義務化の方針について「これまで運行の安全や事故防止に力点が置かれ、防犯は必ずしも十分でなかった。事件を教訓に、カメラの性能や費用負担について検討する」と述べた。年内にも有識者や鉄道事業者らと議論を始める。

 国交省によると、現行の省令には車内の不燃性に関する規定はあるが、防犯カメラについては定めていない。


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