ノーベル化学賞の根岸さんが死去 米パデュー大特別教授

根岸英一氏=2010年12月撮影

 【ワシントン共同】医薬品や農薬、液晶などの製造に役立つ効率的な有機化合物の合成方法を開発し、2010年にノーベル化学賞を受賞した米パデュー大名誉特別教授の根岸英一さんが6日、米インディアナ州の病院で死去した。85歳。パデュー大が11日までに発表した。死因は明らかにされていない。家族は来年、日本に埋葬する意向という。

 有機化合物をブロック玩具のように自由自在に組み立てる「クロスカップリング反応」を研究。炭素と炭素を結合させるのは難しかったが、反応を促す触媒に金属のパラジウムを使い、結合の目印に亜鉛を活用して効率を上げ、作成できる化合物の種類を増やした。


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