北極圏で米とロシア、主導権争い 海氷減少、軍事利用や資源巡り

北極圏での軍事演習に参加後、ロシア北部ムルマンスク州の湾内に入る原子力潜水艦=3月(タス=共同)

 北極圏を巡る米国とロシアの主導権争いが激化している。地球温暖化による海氷減少で航行できる範囲が広がり、軍事的重要性や埋蔵資源などの経済的権益が改めて脚光を浴びているためだ。20日には北極圏8カ国で構成する北極評議会がアイスランドで閣僚会合を開催、任期2年の議長国になるロシアのラブロフ外相はブリンケン米国務長官と個別に初会談も行うことになった。

 北極圏で最大の領土を持つロシアは近年、圏内各地で飛行場やレーダーなど軍事施設の建設を進めている。今年3月には原子力潜水艦3隻が北極海の半径約300メートルの海域で同時浮上。氷上に地上兵力が展開した。(共同)


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