WHO「政治指導力の欠如」指摘 感染症対策で首脳理事会新設を

10日、オーストラリア・シドニーで、新型コロナウイルスワクチンの集団接種の準備をするスタッフ(ロイター=共同)

 【ジュネーブ共同】新型コロナウイルスへの対応を検証した世界保健機関(WHO)の独立委員会は12日、最終報告を公表し、感染拡大を防げなかったのは国際機関や先進国などの「国際的な政治指導力が欠如していた」ためだと指摘。次のパンデミック(世界的大流行)に備えるため、大規模資金を拠出できる首脳級理事会の新設や、枠組み条約の制定など、新たな国際制度の確立を提言した。

 9月からの次期国連総会で政治宣言を採択し、各国首脳が世界規模で危機対応に当たる「保健脅威理事会」を設立、緊急時に最大1千億ドル(約11兆円)を拠出できる新たな資金機構の管理を担わせることを求めた。


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