広島・宮島の水中花火大会終了 集客多く安全対策困難

宮島水中花火大会=2019年8月、広島県廿日市市

 世界遺産・厳島神社がある広島県廿日市市の宮島で毎年8月に開かれる夏の風物詩「宮島水中花火大会」が半世紀近い歴史に幕を下ろし、終了する。実行委員会が14日、大人数が集まり十分な安全対策を講じるのが困難だとして決定した。

 実行委事務局の宮島観光協会によると、近年は当日に約5万人が島を訪れ、海上にはボートが約500隻出る。終了後に帰宅者がフェリー桟橋付近にあふれたり、ボートが養殖カキのいかだに衝突したりしていた。

 観光協会の上野隆一郎専務理事は取材に「警備人員を増やすなどしてきたが、限界を迎えた。苦渋の決断だが、事故が起こってからでは遅い」と話した。


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