災害援護資金、4割が滞納 高齢化で収入減

災害援護資金の返済状況

 東日本大震災の被災者の生活再建に向けて貸し付けられた災害援護資金を巡り、返済期日を迎えた世帯の約4割が滞納していることが26日、共同通信のアンケートで分かった。津波や東京電力福島第1原発事故の被害が大きい岩手、宮城、福島3県の42市町村に聞いた。延べ約8800世帯が滞納し総額は約33億円。高齢化による収入減などが要因だ。間もなく震災から10年だが、生活再建が遠い被災者もいる。

 災害援護資金は、市区町村を窓口に、国などが原資を出して1世帯当たり最大350万円を貸し付ける制度。所得制限があり、1世帯が複数回借りるケースもある。


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