母娘間の子宮移植でサル出産 慶応大など、臨床応用目指す

子宮移植後に生まれたサルの赤ちゃん(滋賀医大提供)

 母親のサルから摘出した子宮を娘のサルに移植して赤ちゃんを出産させることに成功したと慶応大や滋賀医大などのチームが18日、国際医学誌で発表した。チームは「臨床応用への大きなステップだ」として、今後病気で子宮がない女性が出産できるよう、人を対象にした国内初の子宮移植の実施を目指す。

 チームは2017年に、子宮を摘出したカニクイザルに母親から取り出した子宮を移植した。その後、受精卵を移植したところ、2度の流産を経て、20年5月に元気な子ザルを出産した。順調に育っているという。

 人の子宮移植を巡っては、スウェーデンで14年に世界で初めて移植後の出産が成功した。


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