石炭火力発電所の運転停止認めず 仙台地裁判決、住民敗訴

仙台市宮城野区の石炭火力発電所=28日午前

 仙台市宮城野区の石炭火力発電所から排出される有害物質で健康被害を受ける恐れがあるとして、周辺住民124人が事業者の仙台パワーステーション(PS)に運転差し止めを求めた訴訟の判決で、仙台地裁(中島基至裁判長)は28日、請求を棄却した。

 原告側弁護士によると、石炭火力発電所の運転差し止めを巡る初の判決。

 訴状によると、発電所は微小粒子状物質「PM2・5」や窒素酸化物(NOX)などを大気に排出し、住民らにぜんそくや肺がんなどの健康被害をもたらして身体的人格権や平穏生活権を侵害するほか、近くの蒲生干潟の生態系に悪影響を及ぼすなどとしていた。


  • LINEで送る