最低賃金、引き上げか凍結で対立 労使の議論が本格化

 中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)の小委員会が10日開かれ、2020年度の最低賃金引き上げの目安を巡る労使の議論が本格化した。労働者側は「経済再生に向けては内需喚起が不可欠」と引き上げを主張し、使用者側は「足元の経済指標は最悪の状況」と凍結を求めた。7月下旬に大詰めを迎える見通し。

 第2次安倍政権は最低賃金引き上げを推進してきたが、コロナ感染拡大による影響で企業業績が悪化。安倍首相は6月の全世代型社会保障検討会議で、全国加重平均千円への引き上げを目指す政府方針は堅持するとしたものの「今は雇用を守ることが最優先」と述べ、大幅引き上げに慎重な姿勢。


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