視覚障害者、コロナ禍で不安募る 距離確保「生きづらい」

通勤のため、バスを利用する西田友和さん=25日、東京都江戸川区

 緊急事態宣言が全て解除され、新型コロナウイルスの感染防止を念頭に置いた「新しい日常」が始まった。引き続き身体的距離の確保が求められるが、視覚障害者はサポートしてくれる人との間隔を取りづらい。「生きづらくならないだろうか」と不安が募る。

 東京など7都府県に宣言が発令されて間もない4月中旬。「ロゴス点字図書館」(東京都江東区)の館長を務める西田友和さん(43)=江戸川区=は、出勤のため最寄り駅からバスに乗った。すいている車内。白杖を使って空いている席を探していた時、乗客の男性にぶつかった。「何すんだよ」。とげのある声が響き、体を押された。


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