検査不正で日立金属社長が辞任 会長が兼任へ、3月期は赤字転落

 日立金属は27日、自動車部材などに使われる特殊鋼や磁石材料の検査不正問題の責任を取る形で、佐藤光司社長(58)が5月末に退任すると発表した。6月1日付で西山光秋会長兼最高経営責任者(CEO)=(63)=が社長を兼任する。理由について、同社は不正問題の原因調査や対策の検討に客観性や公正性を持たせるためと説明している。

 同時に発表した2020年3月期の連結決算は、売上高が前期比13・9%減の8814億円、純損益は376億円の赤字(前期は313億円の黒字)に転落した。21年3月期の業績予想も、新型コロナ感染症による自動車需要減で厳しい状況が続くと見込んでいる。


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