エジプトのムバラク元大統領死去 独裁30年、アラブの春で退陣

死去したホスニ・ムバラク氏(ロイター=共同)

 【カイロ共同】エジプトの国営テレビは25日、エジプトで約30年にわたり独裁政権を率い、2011年2月に民主化運動「アラブの春」と大規模な反政府デモで退陣したホスニ・ムバラク元大統領が死去したと伝えた。91歳だった。

 ムバラク氏は11年5月、反政府デモ隊の殺害に関与した罪などに問われ、いったん終身刑を言い渡されたが、13年のクーデターを経て誕生したシシ政権下で旧ムバラク政権幹部に寛容な司法判断の流れが強まり、無罪が確定。17年3月に釈放された。

 1973年の第4次中東戦争で対イスラエル電撃作戦を指揮。サダト大統領暗殺を受け81年10月、大統領に就任した。


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