福島沖、魚の出荷制限ゼロに コモンカスベ解除、復興へ弾み

 国の原子力災害対策本部は25日、東京電力福島第1原発事故に伴う福島県沖のコモンカスベの出荷制限を解除した。東日本大震災から9年がたち、出荷制限の魚種がゼロとなるのは初めて。全ての魚種の出荷が可能になり、復興へ弾みとなる。

 コモンカスベはエイの一種。2016年にいったん制限が解かれたが昨年1月、食品衛生法に定める基準値(1キログラム当たりの放射性セシウム100ベクレル以下)を超えたため、再び制限された。昨年2月からの約1年間で採取した約千検体全てで基準値を下回った。

 福島県沖では原発事故後の12年以降、試験操業を開始。出荷制限の対象は最大44魚種に上った。


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