人権活動家のベトナム高僧死去 ティック・クアン・ド師

ティック・クアン・ド師=2008年7月撮影

 ティック・クアン・ド師(ベトナムの非合法仏教団体「ベトナム統一仏教会」の最高指導者、人権活動家)22日、南部ホーチミンで死去、91歳。欧州メディアが伝えた。死因は伝えられていないが、長く体調を崩していた。

 28年、北部タイビン省生まれ。14歳で仏門入りした。ベトナムが南北に分断されていた時代に南部サイゴン(現ホーチミン)に移り、統一仏教会幹部に。同会はベトナム戦争終結後、政府による仏教諸宗派の一元化に加わらず非合法化された。

 共産党一党支配の下で信教の自由や民主化を求め続け、ノーベル平和賞の候補にも挙げられた。ホーチミンなどで事実上の軟禁生活が続いた。


  • LINEで送る