興福寺の五重塔を修理へ 奈良県、20年度調査の予算計上

興福寺五重塔=19日、奈良市

 日本最大級の木造塔で、古都・奈良のシンボルとして知られる興福寺五重塔(奈良市、国宝)について、奈良県は20日、修理を前提とした調査を2020年度から始めると発表した。調査のために県の補助金約60万円を20年度当初予算案に計上した。

 塔は高さ50・1メートルで、現存する木造塔としては高さ54・8メートルの東寺五重塔(京都市、国宝)に次ぐ規模。県文化財保存課によると、室町時代に再建されて以降、明治時代の屋根のふき替え以外は大規模な修理が行われた記録はなく、新たな修理は寺院建築の研究にも役立つと期待される。


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