「イルカ監獄」の全頭解放 ロシア極東、国際的な批判受け

8日、日本海に放たれる「イルカ監獄」のシロイルカ(タス=共同)

 【ウラジオストク共同】ロシア極東の海上でシロイルカ(ベルーガ)とシャチ計97頭が「イルカ監獄」に生け捕りにされていた問題で、ロシアの海洋研究機関は12日までに、海への解放作業を全て終えたと明らかにした。これで「監獄」の個体はゼロになった。

 イルカ監獄を巡っては、ロシアの4企業が教育名目で捕獲し、極東ナホトカ近郊の湾岸に浮かべた鉄柵の中に閉じ込めていた。一部は中国の水族館に高額で売却された。国際的な批判が高まり、ロシア政府が全頭を海に返すことを決定。6月から順次、オホーツク海と日本海に放たれた。

 海洋研究機関によると、装着した発信器で観察を続けるという。


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