国とメーカーに賠償命令、福岡 アスベスト、一人親方も救済

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸い込み肺がんや中皮腫になったとして、九州4県の元建設労働者と遺族が国と建材メーカーに損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁(山之内紀行裁判長)は11日、国にのみ賠償を命じた一審福岡地裁判決を変更し、国に約2億2200万円、企業4社に約1億2500万円の支払いを命じた。個人事業主「一人親方」に対する国の賠償責任も新たに認めた。

 全国6地裁で起こされた同種訴訟で高裁判決は5件目で、国と企業の責任を広く認める判断が続く形になった。既に審理が最高裁に移っている訴訟もあり、統一判断が注目される。


  • LINEで送る