阿武隈川の決壊堤防を視察 調査委「大改修の想定上回った」

決壊した阿武隈川の堤防を視察する有識者の調査委員会=16日午前11時3分、福島県須賀川市

 台風19号の影響で阿武隈川が増水し、福島県内各地で堤防が決壊したことを受け、国土交通省東北地方整備局に設置された有識者の調査委員会が16日、須賀川市浜尾で、決壊の原因や堤防の復旧方法を検討するため現地視察を行った。視察後、委員長の高橋迪夫日本大名誉教授(河川工学)は「平成の大改修の想定を上回った」と指摘した。

 浜尾地区は約50メートルにわたって堤防が決壊し水門も壊れた。浜尾や隣接する和田地区などでは大規模な浸水被害が生じた。

 委員5人らが目視で確認した。高橋委員長は「びっくりしている。年間降雨量の4分の1程度が24時間で降り水位が早く上がった」と述べた。


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