ギリシャ国債、バブルの様相 日米欧の金融緩和が要因

 財政に不安を抱えるギリシャやイタリアなどの国債が値上がりし、バブルの様相を呈している。日米欧がそろって金融緩和の姿勢を強めたことで、今後も市場に大量のお金が供給されるとみた世界中の投資家が、リスクを顧みずに利益を求めて国債を買いあさっていることが要因だ。投資マネーは逃げ足も速い。日米欧が利上げなどの金融引き締めに転じれば、世界経済の懸念材料になる。

 米国の連邦準備制度理事会は7月末、米国と中国の貿易摩擦の長期化で世界経済の先行き不安が増したとして、10年7カ月ぶりに利下げを決めた。欧州中央銀行は9月にも利下げする構えで、日銀も追加金融緩和に前向きだ。


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