高齢者施設と遺族和解、盛岡地裁 16年に台風で浸水、9人死亡

豪雨で9人が死亡した高齢者施設「楽ん楽ん」=2016年8月、岩手県岩泉町

 2016年8月の台風10号の豪雨で浸水した岩手県岩泉町の高齢者施設「楽ん楽ん」の入所者9人全員が死亡した問題で、うち6人の遺族計17人が施設の運営法人に計約1億1145万円の損害賠償を求めた訴訟は20日、盛岡地裁(中村恭裁判長)で和解が成立した。施設側代理人によると、施設側が謝罪し賠償金を支払う。金額は非公表。命日の今月30日より前の和解を望んだ遺族の意向に沿う形となった。

 訴状によると、16年8月30日午前9時ごろ「避難準備情報」が発令時点で、入所者を避難させる義務があったのに怠ったとしている。近くを流れる小本川が氾濫、施設が浸水し9人が死亡した。


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