農水ファンド、累積赤字92億円 元役員の退職金先送り

記者会見する農林漁業成長産業化支援機構の光増安弘社長=26日午後、東京都内

 農林水産省が所管する官民ファンド「農林漁業成長産業化支援機構」は26日、2018年度決算を発表し、純損失が過去最大の28億円になったと発表した。投資先の経営破綻などが響き、累積赤字は92億円に膨らんだ。この投資案件を担当し、25日付で退任した元役員に対する退職金の支払いを先送りしたことも明らかにした。

 光増安弘社長は26日に開いた株主総会後の記者会見で、投資案件で黒字を出すにはまだ時間がかかるとした上で「いかに損失を減らすかが課題だ」と述べた。

 18年度は出資先企業の経営破綻による損失を6億円計上するなどした。元役員がこの出資を担当していた。


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