初の10連休GWがスタート 旅行者増、消費活発化も

初の10連休となるゴールデンウイークを前に混雑する羽田空港国内線の出発ロビー=26日午後

 天皇の代替わりに伴い、初の10連休となるゴールデンウイーク(GW)が27日にスタートした。旅行者や帰省客が増え、鉄道や航空は例年より混雑する見通しだ。5月1日には新元号「令和」の時代が始まり、改元商戦で消費は活発になりそうだが、生産活動の停滞で経済が冷え込む恐れもある。異例の長期休が市民生活に及ぼす影響は不透明で、官民を挙げた対策が取られている。

 内閣府によると、1948年の祝日法施行後、公的機関で土日を含めて10日連続で休むのは初めて。ただ、92年に週休2日制が行政機関に導入されてからは連休が大型化しており、96年以降は年末年始の9連休が7回あった。

 GWは最長で5日間だったが、今年は新天皇が即位される5月1日が1回限りの祝日になり、祝日の間に挟まれた日は休日とする祝日法の規定が適用されるため、4月27日から振り替え休日となる5月6日の月曜日まで連続した休みとなる。

 帰省を含む旅行に出掛ける人の数は国内、海外ともに過去最高になるとの民間推計がある。JRの新幹線と在来線特急の予約状況は前年比6割増、国内の航空便は同2割増。26日午後から東京駅や羽田空港では混雑が始まった。

 百貨店では改元記念セールが催され、個人消費が伸びると予測されているが、連休明けには反動で消費が冷え込むとの見方もある。トヨタ自動車とホンダは9日間、日産自動車は10日間、工場を停止。日立製作所も工場を10連休とする。

 連休中、多くの金融機関は窓口を休み、現金自動預払機(ATM)で対応。現金が下ろせない事態が起きないよう努める。都道府県は、外来診療に応じる医療機関のリストを作成、公開し、確認した上で受診することを呼び掛けている。家庭ごみの収集は、全国の99%超の市区町村が普段通りか週1回以上行う。

 令和初日は大安で、婚姻届の提出が大幅に増えることが見込まれる。臨時開庁し、担当職員を配置して対応する自治体もある。


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