障害年金訴訟、国控訴せず 支給は再開しない方針

 1型糖尿病患者への障害基礎年金を巡り、大阪地裁が国の支給打ち切り処分を違法として取り消した判決について、厚生労働省は25日、控訴を断念した。同日が控訴期限だった。ただ、原告9人への年金支給は再開しない方針で、原告側の反発は必至だ。

 今月11日に言い渡された判決は、支給打ち切りについて「処分の詳しい理由が示されておらず違法な手続きだ」としたが、厚労省は「障害認定の適否自体の判断は示されていない」と説明。今後、原告へ理由を丁寧に記した支給停止の通知を送り直すという。

 原告側は判決後、控訴断念だけでなく、速やかな支給再開を国に求めていた。


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