鈴木宗男氏の再審認めず 「虚偽供述強要の疑いなし」

再審請求が棄却され記者会見する鈴木宗男元衆院議員(左)ら=20日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

 受託収賄などの罪で実刑判決が確定し、服役した新党大地代表の鈴木宗男・元衆院議員(71)の再審請求で、東京地裁は20日、裁判のやり直しを認めない決定をした。弁護団は、検察官が証人尋問前に作成した「シナリオ」を新証拠として提出。証人が記憶に反する証言を強いられ、有罪認定の根拠になったと主張していた。

 家令和典裁判長は「検察官が尋問前に贈賄側証人と綿密な準備をしたことは認められるが、自ら作り上げたストーリーに基づいて虚偽の供述を強要した合理的な疑いはない」と判断した。

 鈴木氏は都内で記者会見し「裁判官の役割を果たしていない。極めて遺憾だ」と決定を批判した。


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