仁徳天皇陵、堤に精巧な石敷き 5世紀、大王の権力示す

仁徳天皇陵として宮内庁が管理する大山古墳の内堤で見つかった石敷き=22日、堺市

 仁徳天皇陵として宮内庁が管理する日本最大の前方後円墳・大山古墳(堺市、5世紀中ごろ)を共同発掘している同庁と堺市は22日、周濠の内堤で精巧な石敷きや円筒埴輪の列が見つかったと発表した。墳丘は通常、崩落を防ぐため葺石で覆われているが、堤にまで石敷きを施した例は初めて。古代の大王の権力を示すとともに、謎の多い巨大古墳の構造を知る画期的な発見だ。

 石敷きは総面積約6万5千平方メートル(東京ドーム1・4個分)の内堤全体にあった可能性が高く、研究者からは「桁違いの労力」「大王墓にふさわしい壮大な設計」と驚きの声が上がっている。


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