iPSでノロウイルス増殖 大阪大、ワクチン応用期待

人のiPS細胞から作製した腸管上皮細胞(大阪大提供)

 下痢や嘔吐、腹痛を引き起こすノロウイルスを、人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製した腸管上皮細胞で増殖させられることが分かったと、大阪大微生物病研究所の佐藤慎太郎特任准教授(粘膜免疫学)らのチームが20日発表した。

 ワクチンやウイルス検出キットの開発へ応用が期待されるという。

 ノロウイルスは主に冬に流行する。感染力が強く、感染性胃腸炎の主要な原因となっている。

 研究では、人のiPS細胞から腸管上皮細胞を作製し、薄いシート状にした。シートの上でノロウイルスを培養すると、3日間で数十〜数百倍に増殖することを確認した。


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