ダライ・ラマ、権利訴え講演 「抑圧より現実的対応を」

講演するダライ・ラマ14世=20日午後、国会

 チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世(83)は20日、衆院第1議員会館で講演し「分離独立を防ぐためにチベット人を抑圧する方針は役に立たないと、中国政府も認識し始めている。現実に見合ったアプローチが必要だ」と述べ、チベット族の文化や宗教、権利の擁護を訴えた。

 「チベット族は中国にとどまることで経済的な利益を得られ、漢民族はチベット仏教の精神性による利益が得られる」と話し、「独立を求めていない」と重ねて強調した。ダライ・ラマは「高度な自治」を求める立場だが、中国政府は「分裂主義者」と敵視している。(共同)


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