カネミ油症50年、犠牲者悼む 被害救済なお課題

「カネミ油症」表面化から50年となり、追悼式で献花する人たち=17日午後、長崎県五島市

 西日本一帯で起きた食品公害「カネミ油症」が表面化して今年で50年となり、認定患者数が多い長崎県五島市で17日、追悼式が開かれ、参列した約200人が犠牲者を悼んだ。被害者支援の拡充や未認定患者の救済がなお課題となっており、被害に苦しむ患者らは「油症問題をここで終わらせてはならない」と誓いを新たにした。

 式典では、患者団体会長で同市の旭梶山英臣さん(68)があいさつし「今も続く被害をより多くの人に知ってほしい。どれだけ月日が流れても、被害者や遺族の心は癒えない」と訴えた。被害者救済法の立法に尽力した坂口力元厚生労働相(84)も出席した。


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