菊池寛に雑誌記者の才能 直木賞の門井さん講演

関西プレスクラブの会合で講演する門井慶喜さん=20日午後、大阪市

 直木賞作家の門井慶喜さん(46)が20日、大阪市で開かれた関西プレスクラブの会合で講演し、芥川賞と直木賞の創設者の菊池寛について「小説家であると同時に、生まれつきの雑誌記者としての才能を持っていたのではないか」と語った。

 門井さんは、芥川賞と直木賞を中心とした近代出版史について講演した。菊池が新聞記者として一時期、活動した経歴に触れながら「『今、これを書けば売れる』というジャーナリスティックな判断で、大衆小説なども進んで書いた」と指摘。小説が広く読まれる土壌をつくったと分析した。


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