2018年6月22日 21:01 | 無料公開
北海道南西沖地震の犠牲者を悼む「賽の河原祭」で灯籠を海に流す島民=22日午後、北海道・奥尻島
1993年7月の北海道南西沖地震から25年となるのを前に、津波に襲われ死者・行方不明者が198人に上った北海道・奥尻島で22日、犠牲者を悼む「賽の河原祭」が始まった。夜には島民が約400個の灯籠を海に流し、祈りをささげた。
もともと海難事故の死者や水子を供養するため、島北端の霊場「賽の河原」周辺で催されてきた行事に、地震の犠牲者の霊を慰める意味合いが加わった。祭りは23日まで。
親戚の高齢女性を亡くした美容師山崎久子さん(75)は「自分だけ生きてしまった気がして、悲しみが消えることはない」と静かな海に浮かぶ灯籠を見つめた。