防衛省、日報の組織的隠蔽認めず イラク派遣、17人処分

イラク日報問題で記者団の取材に応じる小野寺防衛相=23日午前、防衛省

 防衛省は23日、陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報隠蔽問題の調査結果を公表した。国会答弁で「ない」とされた日報が、実際には陸自で見つかっていたのに、小野寺五典防衛相に伝わるまで約1年もかかった省内の意思決定過程が焦点だが、組織的な隠蔽はなかったと結論付けた。同省は日報の存在を把握しながら適切な対応を怠った陸自の担当者を最も重い減給とし、監督責任を問われた豊田硬事務次官を含め計17人を処分した。

 小野寺氏は「防衛省、自衛隊が組織として防衛相の指示に適切に応えられず、シビリアンコントロール(文民統制)にも関わりかねない重大な問題をはらんでいた」と指摘した。


  • LINEで送る