ブラジル、リオ治安維持を軍担当 16年五輪後、悪化の一途 

リオデジャネイロ州の治安維持に関する政令に署名し、演説するブラジルのテメル大統領=16日、ブラジリア(AP=共同)

 【リオデジャネイロ共同】ブラジルのテメル大統領は16日、リオデジャネイロ州の治安維持を軍が担当する政令に署名した。2016年にリオデジャネイロ五輪が開催されて以降、ファベーラ(スラム街)の麻薬組織の抗争などで治安が悪化の一途をたどっていた。

 地元メディアによると、政令は直ちに効力を発揮するが、議会の事後承認が必要となる。18年末まで州警察や消防、刑務所などの指揮管理を軍が受け持つ。テメル氏は署名後に「リオ州は犯罪組織にほぼ乗っ取られた。極端な手段を取らざるを得ない状況にある」と述べた。

 五輪・パラリンピック期間中は政府が最大限の警備体制を敷いた。


  • LINEで送る