赤字解消、27年度に遅れ 財政試算、教育無償で悪化 

経済財政諮問会議であいさつする安倍首相(左から2人目)=23日午後、首相官邸

 政府は23日、経済財政諮問会議を開き、国と地方の基礎的財政収支の改善が遅れ、赤字解消が2027年度にずれ込むとの試算を示した。昨年7月の前回試算では25年度の黒字転換を見込んだが、教育無償化の費用がかさむため収支が悪化。楽観的と批判のあった経済成長率の前提を引き下げたことも影響した。

 歳出は高齢化や物価上昇に伴って増えていく想定で、改革効果を織り込んでいない。政府は試算を基に新たな財政健全化目標を6月ごろ策定する。社会保障費などの抑制策を検討し、黒字達成の時期をどこまで早められるかが焦点となる。


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