鑑真の御影堂、そろり移動 解体せず30メートル、修復作業 

 奈良市の唐招提寺で21日、修理中の御影堂(重要文化財)を解体せず移動させる「曳屋」作業が始まった。国宝の鑑真和上坐像を安置する「宸殿」と玄関部分を切り離し、10月末までにそれぞれを北側に約30メートル移動させる。

 宸殿は玄関部分と切り離し、ジャッキで高さ約60センチ持ち上げた状態で作業開始。午前10時ごろ、4台の油圧ジャッキに押されると、地面に敷かれたレールの上をゆっくりと約80センチ移動した。こうした作業を繰り返し、今夕までに約10メートル移動させるという。


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