乳児の心臓バイパスに成功 異例の生後40日、中京病院 

手術を受けた男児を抱いて記者会見する母親(手前)と、執刀した中京病院の桜井一心臓血管外科部長(右端)=13日午前、名古屋市

 中京病院(名古屋市)は13日、心臓に血液を送る冠動脈と、全身から心臓に戻った血液を肺に送る肺動脈が生まれつきともにふさがっていた生後約40日の男児に対し、5月に血管のバイパス手術を行い、成功したと明らかにした。同病院によると、乳幼児への同様の手術は1歳前後で行われたケースがあるが、生後3カ月前後までは例がないという。

 特に男児の場合は、肺動脈閉鎖に左右両側の冠動脈の閉鎖が伴う極めてまれなケースで、執刀医の桜井一心臓血管外科部長は「これまで心臓移植以外で救命例がなかった。手術で救うことができたのは世界で初めてではないか」と話している。


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