他人の細胞投与で肝硬変治療 新潟大、実用化へ治験開始 

 新潟大とロート製薬(大阪市)は27日、肝硬変を治療するため他人の脂肪組織から採取した細胞を投与する、国内初の臨床試験(治験)を始めると発表した。2020年度に、再生医療製品として国の承認を目指す。

 肝炎などにより肝臓が硬くなる肝硬変は、肝がんの原因となり、国内に約40万人の患者がいるとされる。新潟大の寺井崇二教授は「有効な治療法がない肝硬変を、治せるようにしたい」と話している。

 投与する細胞は、骨や脂肪などのもとになる「間葉系幹細胞」。幹細胞が分泌するタンパク質などの働きで、肝臓が軟らかくなり再生するとみられる。


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