啄木「恋人」遺品釧路市に寄贈 金田一京助色紙など29点 

北海道釧路市に寄贈する石川啄木の「恋人」の遺品について説明する北畠立朴釧路啄木会会長=26日午後、同市役所

 明治期の歌人、石川啄木(1886~1912年)が北海道釧路市で新聞記者として働いていた時期に親交があった芸者の遺品29点が26日、同市に寄贈された。親友の言語学者、金田一京助(1882~1971年)が啄木について詠んだ短歌の色紙などが含まれ、早世の天才を巡る人間模様が浮かび上がる。

 芸者は「小奴」の名で働いていた近江ジン(1890~1965年)。啄木の恋人だったとの説も。研究者と愛好者でつくる釧路啄木会の北畠立朴会長(76)が、遺族らから品々を託され内容を調査していた。

 金田一は1951年、講演をするため釧路市へ。当時、近江が経営していた旅館に宿泊した。


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