父と息子の物語 最果てに思ふ(3) 【鳥光宏の旅と文学】(24)

与那国島の風景(寄稿者提供)
与那国島の風景(寄稿者提供)

 「あいつは息子ですよ。さっきのは私の嫁さんです」と、あるじはまた話を続けた。例えば、びっくり箱のふたを開けると、その箱の中から思いも寄らないおもちゃが飛び出すように、相手の心の鍵を一度こじ開けると、こちらが考えてもいなかった言葉がどんどん溢れ出て、言葉が次第に遊び ・・・

【残り 1186文字】



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