賃金支払い、千葉県歯科医師会に命じる 歯科衛生士との雇用関係認定 千葉地裁判決 原告「復帰でノウハウつなげたい」

判決を受けて行った記者会見で思いを語った原告の5人=16日午後、千葉市中央区
判決を受けて行った記者会見で思いを語った原告の5人=16日午後、千葉市中央区

 千葉県歯科医師会が県から受託している心身障害児(者)施設への巡回歯科診療事業(ビーバー号事業)に従事していた50~60代の歯科衛生士の女性5人が、個人事業主として扱われる委託契約に応じなかったことで出勤できなくなったとして、同会を相手取り、雇用労働者としての地位確認や賃金を求めた訴訟の判決が16日、千葉地裁であった。池田弥生裁判官は、原告側が同会と雇用関係にあったと認め「同会側から就労を拒まれ、就労不能になっている」として、勤務できなくなって以降の約3年半分の賃金計約780万円の支払いを命じた。

(井田心平)

 判決によると、1979年に開始したビーバー号事業は、2020年4月以降、コロナ渦での緊急事態宣言の影響で一時中断。事業に従事する原告らの出勤日が決まっていたことなどから休業補償が議論と ・・・

【残り 931文字】



  • Xでポストする
  • LINEで送る