「交渉不利」単価明かさず アベノマスク巡り厚労課長

 政府が新型コロナウイルス対策として全国の世帯に配布した布マスク「アベノマスク」を巡り、業者に発注した枚数や単価を開示しないのは不当として、神戸学院大の上脇博之教授が国に情報開示を求めた訴訟の口頭弁論が28日、大阪地裁であった。厚生労働省の当時の担当課長が証人として出廷し「国が再び調達する必要性が生じた際、(業者による価格のつり上げなどで)交渉が不利になる恐れがある」と述べ、単価などを明らかにしなかった。

 訴状によると上脇氏は2020年4〜5月、マスク製造業者との契約に関する文書や納品書などの公開を国に請求。公開文書では発注枚数や単価の部分が黒塗りされた。


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