大阪の教諭過労、府に賠償命令 適応障害との因果関係を認定

判決後に記者会見する原告の西本武史さん=28日午後、大阪市

 大阪府立高の現職教諭西本武史さん(34)が長時間勤務を強いられて適応障害を発症し休職を余儀なくされたとして府に損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は28日、請求通り約230万円の支払いを命じた。学校側は西本さんが長時間勤務で健康を害すると認識、予見できたのに業務負担を軽減する具体的な措置を怠ったとして、学校側の注意義務違反と発症との因果関係を認めた。

 判決は、校長の命令に基づかない部活動の指導なども業務とする異例の判断を示した。西本さんが勤務する高校では部活動の指導を生徒指導の一環と位置付け、人事評価の対象になっている点を重視した。


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