山階賞に「日本雁を保護する会」 個体数復活や調査研究

一時は日本への渡りが途絶えたシジュウカラガン。保護活動によって飛来する個体数が増えている=2月、宮城県栗原市

 山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)は27日、日本国内で鳥類の研究や保護に業績を挙げた人や団体に贈る今年の山階芳麿賞を、絶滅危惧種のシジュウカラガンの保全などに取り組んだ「日本雁を保護する会(宮城県栗原市、呉地正行会長)」に授与すると発表した。

 呉地さんらは80年代から、日本への渡りが35年以降に途絶え、一時は絶滅したとされたシジュウカラガンの保護活動を開始。米国やロシアの研究者らと協力、仙台市内の動物園で繁殖させたシジュウカラガンをロシアの繁殖地に運んで放鳥するなどした結果、現在では飛来数が1万羽を超えるまで増やすことに成功した。


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