大崎事件、再審開始認めず 第4次請求で鹿児島地裁

鹿児島地裁が「大崎事件」の再審開始を認めない決定をしたことを受け、「不当決定」と書かれた紙を掲げる原告側弁護士=22日午前、鹿児島市

 鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった「大崎事件」の第4次再審請求審で、鹿児島地裁(中田幹人裁判長)は22日、「弁護団の新証拠は、無罪を言い渡すべき明らかな証拠には当たらない」として、殺人罪などで懲役10年が確定、服役した原口アヤ子さん(95)の再審開始を認めない決定をした。第1次の地裁、第3次の地裁と福岡高裁宮崎支部が開始を認めたが、いずれも上級審で覆っていた。

 弁護団は、高裁宮崎支部に即時抗告する準備に入ると明らかにした。

 原口さんは捜査段階から一貫して否認、関与を示す直接証拠はなく、第4次請求審も死因や関係者供述の信用性が争点となった。


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