浪曲師の沢孝子さんが死去 女性の心理丹念に描いた第一人者

沢孝子さん

 女性の心理を丹念に描く芸風で親しまれ、浪曲界の第一人者として活躍した浪曲師の沢孝子(さわ・たかこ、本名加瀬孝子=かせ・たかこ)さんが21日午後9時26分、脳出血のため千葉県柏市の病院で死去した。82歳。千葉県出身。葬儀・告別式は親族で行った。

 1954年、14歳で二代目広沢菊春に入門して菊奴、61年に沢孝子に改名。日本演芸家連合副会長、日本浪曲協会会長などを歴任し、テレビやラジオの浪曲番組にも出演した。82年に文化庁芸術祭優秀賞を受賞。

 「徂徠豆腐」「からかさ桜」など名作の他、大西信行さんの脚本による「春日局」など新作も多く手がけた。


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