侮辱罪の厳罰化、衆院で可決 表現萎縮の懸念も、3年後に検証

国会議事堂

 インターネット上の誹謗中傷対策で「侮辱罪」を厳罰化する刑法改正案が19日、衆院本会議で賛成多数により可決された。2020年に木村花さん=当時(22)=がSNSで中傷され自死したのを機に、見直しの議論が広がった。憲法の表現の自由との兼ね合いが論点となっている。

 立憲民主党など野党は、政治家らへの正当な批判を萎縮させる恐れがあると批判。与野党の合意で、施行から3年後、表現の自由を不当に制約していないか検証するとした検討条項の付則が設けられた。

 侮辱容疑での現行犯逮捕が容易になるのではとの指摘を受け、法務省と警察庁は「実際上は想定されない」との見解を公表した。


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